根管治療は歯科医療で一番、上手い下手の差が出る治療です。

根管治療

歯が痛くなって、夜も寝られなくなるのは、歯の中に有る歯髄に細菌が感染していしまい、壊死する事によります。こんな時に、歯の中の歯髄(通称:神経)を取って、人工物に詰め替えて歯を残す治療を根管治療と言います。

この治療の目的は、歯の中の歯髄(通称:神経)が有った空間を綺麗にして、再度感染しないように根の中を詰める治療です。この治療の出来、不出来で、歯の寿命は大きく左右されると言って過言ではありません。

日本の根管治療の現状

歯が身体にとって異物になっているから、痛いのです。噛めないのです。骨が根の先から溶けてしまうのです。治すには、この異物の解除をしてあげれば良いのです。それは、歯の中(根管)を徹底的に洗浄をして、根の先に開いている孔である根尖孔という部分にしっかり蓋をする事だけです。そうすると、殆どの歯の症状はなくなります。骨も再生して来ます。

しかし、日本で行われている治療方法では、洗浄は出来ても、根尖孔の閉鎖がしっかりできません。その方法が側方加圧根充法です。40年近くもこの方法が国家試験として出題されている為に、大学教育もこの方法がメインになっているのです。よって、自動的に日本の根管治療は治らない場合が多いのです。

又、日本の健康保険の根管治療の診療報酬(診療費用)は欧米はもとより、アジアの国々よりも大幅に安いのです。これも根管治療が上手くいかない根底の原因でもあります。

K.SRCT法

しっかりと、洗浄をした根管に、しっかりと根尖孔を塞ぐ方法です。すると、異物の解除を身体をしてくれます。よって、根の先に溶けた骨の大きさに関係なく、87%の症例で再生して来る事が分かっています。

この方法は、理事長の久保倉が考案し2018年に発表をした方法です。2020年の日本歯内療法学会での発表いたしました。更に、拙著の中国語版への翻訳、米国の雑誌での発表準備中です。

根管治療の方法としては、突飛な方法では有りません。米国での専門医が行っている規格化された根管の中の形成方法であるCWCT法で根管内を洗浄し、日本で40年ほど前に故、大津晴弘先生が発表されたオピアンキャリア法を組み合わせた方法です。

米国のCWCT法が根管形成と言う部分は良いのですが、根管充填はしっかり詰めるが非常に難しい方法です。逆に、オピアンキャリア法は、根管形成は歯を削りすぎるのが良くないのですが、根管充填は非常に良い方法です。

これを組み合わせました。しかも、根管充填には、最先端の材料であるバイオセラミックメントを補助的に使います。治療回数は1回から長くても、5回程度です。

神経を取ると言われた場合には、是非ともK.SRCT法!で治療を受けて下さい。

初めて根管治療を行う場合の成功率(骨にまで問題ない)は96%。
他医院で根管治療を行った歯の再治療の成功率(溶けた骨まで再生)は88%
日本での成功率は30%から50%(須田による)

K.SRCT法の全てを公開した専門書

K.SRCT法の全てを公開した専門書です。
191ページ オールカラー
ISBN978-4-931562-44-8
日労研発行 2018
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全国書店、amazonでもお買い求めいただけます。223ページ
ISBN978-4-931562-42-4
日労研発行 2018

根の治療でお困りの方は、無料メール相談を受け付けます。但し、通院可能な方に限らせて頂きます。
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根の先の孔をしっかり塞ぐ事が非常に大事です

根の先の孔! 根尖孔。これをしっかり塞げば治ります。これが出来ない方法で治療をするから治らないだけです。

治っている症例をご紹介します。殆どが他医院で行った治療の再治療です。この症例の数々はパソコンでの画像加工はしておりません。歯科医師の方もご覧ください。これだけ治ります。マイクロやら、ニッケルチタンのファイルではありません。治療のコンセプトと方法を変えるだけです。高い器具も要りません。

K.SRCT スーパー根管治療の成功率 予後(専門的内容)

根管治療の成功率。何をもって成功か失敗かに分類するのでしょうか。

ヨーロッパ歯内療法学会のガイドラインでは、「根管処置後4年後において根尖部X線透過増の完全な消失が診られなければ失敗」とする定義を用います。これは簡単に言えば、根の治療を行って、4年後にレントゲンを撮ってみて、根の先に黒い透過増が有った場合は、症状の有る無しに関係なく根管治療の失敗とするのです。

この基準で見た場合、日本での根管治療の成功率はどうでしょうか?東京医科歯科大学で15か月に渡って調査をした結果が論文として発表されています。つまり外来に来た人のレントゲンを片っ端から見て、根管処置をしてある歯の根の先に透過増が無いか調べたのです。その結果は前歯であろうが、奥歯であろうが、透過像の出現率は50%以上70%以下で有ったのです。つまり、成功率は30%~50%と言う事です。この透過像の中には、治癒途上にあるものや、瘢痕治癒によるものも有るとされているが、余りにも多い数字であると筆者の須田は述べています。

それでは海外ではどうでしょうか?イギリスの開業医の調査では、7割が10年は再治療をしないで経過。(Lumley PJ,et al.2008) お隣の台湾では、5年で9割が予後が良いと書いてあります。(Chen,et al.2007)

日本の根管治療の成功率の低さの原因は2つ程度あります。一つは、余りにも診療報酬が諸外国と比べて安いのです。もう一つは根管充填法が側方加圧根充と言う、根の先をピッタリと閉鎖しにくい方法が教育されているからなのです。この教育も国家試験が絡んでくるので、一つの大学だけが変更する事も困難なのだと思われます。

詳しくは、院長の久保倉が著した「だから歯が治らない、本物の根管治療を受ける」に詳しく書いてあります。専門家向けには「K.SRCT 久保倉式スーパー根管治療」 ISBN978-4-931562-44-8 をご覧下さい。歯学書専門書店のシエン社、アマゾン等で取り扱ってます。又、日本の歯学部のある大学、歯科大学に献本してありますので、図書館に収蔵されている場合もあります。

スーパー根管治療の成功率(K.SRCT法を用いた根管治療の治療成績)

<抜髄症例>

デジタルレントゲンとして保存されている過去10年間のスーパー根管治療をした抜髄症例の予後調査を行いました。2017年調査研究。(敬友会倫理委員会2017年許可番号1)尚、教育研究機関ではありませんので、予後を判定する為にレントゲンは撮影していません。たまたま以後の診療のレントゲンで確認できた症例を抽出しています。

評価基準

5 全く問題なし CT等で完全に確認できる場合
4 問題なし パントモやデンタルで確認が出来る場合
3 根尖病変はなし。しかし瘢痕を思わせる場合や歯根膜腔の拡大を認める場合
2 小さい根尖病変を認める
1 明らかに根尖病変を認める。または歯根破折

上記の1,2は失敗と判断した。

根数 症例数 経過年数 評価1症例数 評価2症例数 評価3症例数 評価4症例数 評価5症例数 成功率
(%)
評価平均
(5点満点)
単根 31 60.3 0 0 9 8 14 100 4.19
単根即根充 32 9.42 1 1 0 15 15 93.75 4.31
複根 35 6.95 0 2 2 19 14 94.29 4.29
3根管以上 52 5.81 1 2 4 13 32 94.23 4.4
平均   7.05           95.56 4.3

単根歯とはおおむね、前歯です。複根歯とは、おおむね、前歯と奥歯の間にある、小臼歯と言う歯です。3根以上とは、奥歯、大臼歯です。

尚、通常の抜髄処置後に、外科的な根管治療を行った症例は1例も有りません。ヨーロッパ歯内療法学会のガイドラインで見れば、7歯が失敗とされました。不許可の2例は歯根破折でした。平均7年の予後を見た場合の成功率は95.56%と言う結果が出ました。日本での成功率は30%~50%か程度。アメリカで80%と言われいる数字から見ても、非常に高い成功率で有る事が結論づけられました。

<感染根管処置>他院での治療のやり直しの場合

根数 症例数 平均観察期間(年) 改善率(%) 悪化率(%) 不変率(%) 改善度(4点満点)
単根 43 3.34 93 0 7 2.1
複根 28 3.8 78.6 7.1 18.2 1.2
3根管以上 25 4.32 92 4 4 2.32
平均 32 3.82 87.87 3.7 9.73 1.87

無症状の根管治療は原則的に、行っておりません。よってほぼ全てが、痛み等の不快症状が有った歯です。
成功率は平均80%台後半です。この基準は抜随と同じく、何ら、問題なく使用できる歯であっても根尖病変を認めた場合は失敗と判定しました。

改善度とは上記の評価基準について、根管治療を行うとどれだけ上昇するかを数値的に調べてものです。という事は、評価基準が1である根尖病変を認める場合でも、評価基準の3程度まで上昇を期待できる事であり、根尖病変も治る事を示唆しています。

費用(今まで治療をしていない場合):抜髄処置

一度も根の中の治療をしていない歯の場合で、根の中を詰める根管充填を行うまでです。

治療に使うドリル類は全て、新品を使います。切れ味が良い事は言うまでも有りませんが、良くある過誤である根管内での器具の破折は起こりません。又、ラバーダムと言う物を使って、唾液中の細菌が入り込むのを抑制しマイクロスコープを確認しながら、充分な時間を取って治療をいたします。又、ピンセット等の器具は完全に洗浄、消毒をした器具を使います。

基本投薬料(3日分)も治療費に含まれます。

<上顎> 上の歯の費用(円・税別)と治療回数

歯の種類 上顎前歯 上顎犬歯 上顎小臼歯 上顎大臼歯
歯の番号 1 2 3 4 5 6 7
治療費用 50,000 50,000 60,000 60,000 60,000 100,000 100,000
治療回数 1 1 1 2 2 3 3

<下顎> 下の歯の費用(円・税別)と治療回数

歯の種類 上顎前歯 上顎犬歯 上顎小臼歯 上顎大臼歯
歯の番号 1 2 3 4 5 6 7
治療費用 60,000 60,000 60,000 50,000 50,000 120,000 120,000
治療回数 1 1 1 1 1 3 3

根管治療小器具は、全て新品を使用。(Kファイル Hファイル エンドウェーブ)
ラバーダム防湿の上治療
充填物の除去から根管充填までの費用となります。
治療回数は平均的な治療回数を示しています。できれば1回で終了するのが望ましい。
治療費用の単位は円(税抜)
マイクロスコープによる精密な治療
1回の治療は1時間から1時間半程度です。
根管充填のシーラーはバイオセラミック系を使用(最も生体に優しい)
根管治療は、根の形や湾曲により治療成果は左右されます。よってマイクロエンドにより治療精度は上昇しますが、ごく希に一生懸命治療してもご期待にそえず抜歯になる事もあり得ます。その際には費用の返金はいたしません。

費用(一度根管治療をしてある歯の再度の根管治療の場合):再根管治療

一度根の中の治療をしている歯の場合。(再治療)
投薬料も治療費に含まれます。

抜髄処置に比べて、充填材を外す時間及び、根の中を綺麗にする時間がかかってしまいます。尚、なおこの再管処置については、前医の治療の仕方によっては、結果が出せない場合もありますので、治療適応にならない場合もあります。

基本投薬料(3日分)も治療費に含まれます。

<上顎> 上の歯の費用(円・税別)と治療回数

歯の種類 上顎前歯 上顎犬歯 上顎小臼歯 上顎大臼歯
歯の番号 1 2 3 4 5 6 7
治療費用 70,000 70,000 100,000 100,000 100,000 150,000 150,000
治療回数 1 1 2 3 3 3 3

<下顎> 下の歯の費用(円・税別)と治療回数

歯の種類 上顎前歯 上顎犬歯 上顎小臼歯 上顎大臼歯
歯の番号 1 2 3 4 5 6 7
治療費用 100,000 100,000 100,000 70,000 70,000 190,000 190,000
治療回数 2 2 2 1 1 4 4

治療を開始してすぐに、亀裂の発見、治療不能な大きな穿孔の発見等で予後不良が予想される場合は、30.000円(税抜)で終了
歯の中に金属の土台が入っている場合は除去が非常に大変な場合があります。10.000円~30.000円かかります。
穿孔部をプロルートで充填する必要が有る場合は、材料費として10.000円(税抜)かかります。
根管治療小器具は、全て新品を使用。(Kファイル Hファイル エンドウェーブ)
ラバーダム防湿の上治療
充填物の除去から根管充填までの費用となります。
治療回数は平均的な治療回数を示しています。根の中の状況によっては回数は増減します。
治療費用の単位は円(税抜)
マイクロスコープによる精密な治療
根管充填の際のシーラーはバイオセラミック系を使用(生体に最も優しい)
感染根管治療は、前医の治療の状態、根の形や湾曲により治療成果は左右されます。よってマイクロエンドにより治療精度は上昇しますが、ごく希に一生懸命治療してもご期待にそえず抜歯になる事もあり得ます。その際には費用の返金はいたしません。
治療後、外科的な根管治療が必要になった場合は、別途費用がかかります。
一回の治療時間は1時間~1時間半程度です。

外科的歯内療法

被せものを除去したくないような場合や通常のアプローチでは治癒しない場合、顕微鏡を用いて、根の外側から治療を行う方法です。スーパー根管治療は、殆ど外科的な方法は行わないで済む場合が多いです。1%以下です。

根の外側から治療した部分は、骨補填材と吸収性コラーゲン膜で保護します。

※治療費用はすべて税抜
前歯部(1,2,3番) 80.000円
小臼歯部(4,5番) 120.000円
上顎大臼歯(6番)  150.000円
下顎大臼歯(6番)  180.000円
診断的フラップ処置  30.000円

外科的歯内療法

治療中の痛み

「チクチクする痛みが心配」という患者様も中にはいらっしゃいますが、心配はご無用です。 無痛にするための麻酔を事前にいたしますので、ご安心ください。麻酔自体も当然痛くありません。

治療後の痛み

根管治療を当院で最初に受ける歯の場合、まれに、治療後に「噛むと痛みが出る」という症状が出る場合があります。しかし、通常2~7日で治まります。またズキズキと継続的に痛むという事は、ほとんどありません。

以前、他の医院で根の治療を受けた歯の再治療の場合、前医での治療がどの様な状況で行われているかにより治療内容が変わります。再治療に関しては、CT等での診断後に予想できる状況を説明をした上での治療となります

スーパー根管治療が終わったら

前歯の様な直接、力の入らない様な部分で審美的に問題が無いようでしたら、根管治療をした部分を詰める事で終了をする場合も有りますが、一般的には、被せる治療を行います。また根の先の病変が大きかった場合は仮の被せもので半年程度経ってからレントゲンを撮影をして、治癒を確認後に、被せものを作る場合も有ります。

スーパー根管治療ができない歯

明らかに、歯根が折れているのが確認できる歯。根管治療は出来ても、被せるような歯が残っていない歯。大きく動く歯。逆に、歯根の先に大きな根尖病変が有っても、適応外にはなりません。

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