歯並びに関してで、一番多く相談にいらっしゃるケースです。専門的には一級叢生(そうせい)と呼びます。

叢生の治療

顎を広げて矯正する。傾いている歯を立てて矯正をする。
歯を抜いて矯正する。

広げてスペースを作る

広げてスペースを作る。
(非抜歯の治療方法の一つ)

抜歯してスペースを作る方法

抜歯してスペースを作る方法。
(現在では、抜歯はほぼ不要)

実際の治療例

(右上の写真と同じ人です。)

広げてスペースを作る
抜歯してスペースを作る方法

一級叢生の咬合とは?

一見して、前歯の歯並びが悪く、でこぼこした咬み合せの状態を言います。ただし、上下のアゴの関係は、下顎や上顎が前に出ていたり、引っ込んでいたりしていない場合とします。
日本人を含む、モンゴロイド系の人種は、コーカソイド(白人)よりもアゴの奥行きが無いために、歯が綺麗に並ぶスペースが足りない傾向にあり、この様ながちゃがちゃの歯並びになってしまうのです。

一級叢生だと何か不都合ですか?

  1. 歯磨きがしにくいですから、虫歯になりやすいです。
  2. 特定の歯に強い力がかかる場合が多く、早期に歯を失ったり、歯周病に罹患しやすくなります。
  3. 審美的によくない。つまり美しく見えない。バランスのとれた口元は良い笑顔の条件です。

どの様に治療するの?

治療方法は、大きく分けて2つです。それは、アゴを広げて、歯が並ぶスペースを確保する方法。傾斜している奥歯を立ててスペースを作る方法等があります。これを非抜歯治療と呼びます。もう一つは、犬歯の後ろを1本づつ抜歯して、そこのスペースを利用して歯を並べる、抜歯矯正治療があります。2012年位までは、抜歯矯正をせざるを得ないケースが多かったです。しかしトヨタが自動車グループの豊田中央研究所が開発した金属であるゴムメタルにより矯正治療にも大きな変化をもたらしました。このワイヤーの持つ超柔軟性により、細かく歯を動かす事が可能になったために、非抜歯矯正の症例がが大幅に拡大されました。2020年の現在では小臼歯を抜歯をして矯正を行う事は殆ど無くなりました。

いつからはじめるのがベストなの?

原則的には、いつからでも始められますが、非抜歯ケースは永久歯が全て生え揃ろう中学生位から、抜歯ケースは生え換わりの途中の小学生高学年くらいからが良いです。

どのくらい期間がかかるの?

顔立ちにもよりますが、歯の移動に、1~2年。その後、歯をその位置にとどめておく入れ歯の様な装置を最低2年は入れておく必要があります。
ただ、先述のゴムメタルと言う金属ワイヤーの登場により治療時間の短縮が出来るようになってきました。それは小臼歯の抜歯が不要になった分、抜歯をした余分な空隙の閉鎖が不要になったからです。

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